ラクトフェリンだけでなく、ラクトバチルス菌も補給するべき理由
記事監修医師フィデスレディースクリニック一
松本智恵子 院長
■資格
日本産婦人科学会認定 産婦人科専門医
日本女性医学学会認定 女性ヘルスケア専門医
ラクトバチルスと同じように考えられがちなラクトフェリンですが、実際には菌ではなく多くの哺乳類の乳などの分泌液に含まれるタンパク質です。
ラクトフェリンは機能性タンパク質
ラクトフェリンは、母乳や涙、唾液など外分泌液中に含まれる、鉄結合性のタンパク質です。
ラクトバチルスと混同されがちですが、菌ではなく機能性タンパク質。善玉菌が働きやすくするためのプレバイオティクスになります。
ラテン語で乳を意味する「ラクト」と、鉄と結合することに由来した「フェリン」とあわせてラクトフェリンと呼ばれています。
食品では加熱処理前の牛乳やナチュラルチーズなどの乳製品に含まれていますが、熱や衝撃に弱いことから市販されたものにはごく僅かにしか含まれていないとされています。
善玉菌ラクトバチルス属乳酸菌
一方のラクトバチルスは、妊娠準備のフローラを構成する善玉菌の乳酸菌です。
ラクトバチルス属の乳酸菌は、乳酸を分泌し酸性環境を作り出すことにより、悪玉菌の増殖を防いだり、病原性微生物の侵入から環境を守ることから、善玉菌とされています。
ラクトバチルス菌ラクトフェリンどちらも重要
善玉菌補給には、ラクトバチルス属乳酸菌とラクトフェリンのどちらも重要な栄養素です。
お互いに役割が違っていて、ラクトバチルス属乳酸菌は善玉菌のプロバイオティクス、ラクトフェリンは善玉菌が働きやすくするためのプレバイオティクス。
バランス良くどちらも摂りたい栄養素です。
参考:
日本ラクトフェリン学会
https://lactoferrin.jp/about.html
新百合ヶ丘総合病院
https://www.shinyuri-hospital.com/column/eiyou/magazine_no61.html