ミトコンドリアを増やすと実感すること3選

ミトコンドリアが増えると実感できる一番わかりやすい変化。
ジョギングやトレーニングをしていても息が上がりにくく、疲れにくくなってくることです。

ちょっと難しいですがその理由を解説。
私たちが細胞を動かすエネルギー（ATP）を得るには２つの方法があります。

１つは酸素を使わず食事から得た糖質を分解して低体温の環境でエネルギーを作る解糖系。
解糖系は瞬時にエネルギーを作りますが、グルコース（ブドウ糖）１分子当たり２分子のATPしか作れず効率がよくありません。

もう１つはミトコンドリア内で酸素を使って高体温でATPを作り出すミトコンドリア系。
ミトコンドリア系は、グルコース（ブドウ糖）１分子当たり36分子ものATPを作ることができるとても効率の良いエネルギーです。

ミトコンドリア系は解糖系のような瞬発力はありませんが、エネルギーが長く持続します。
ミトコンドリアが増えてミトコンドリア系ATP回路が活発になると、持久力が高まって心肺機能も高くなってくるのです。

ミトコンドリアが増えてミトコンドリア系のエネルギー産生が活発になってくると、体温が上がり血流もよくなってきます。

ミトコンドリア系は高体温環境でエネルギー（ATPを作り出すので、ミトコンドリアが増えて活発になるということは体温も上がるということ。

またミトコンドリアは酸素を使ってエネルギー（ATP）を作り出しますが、その酸素や栄養素を運ぶのは血管の役割です。
ミトコンドリアが増えて活発になるということはおのずと血流も高まるということなのです。

暖かい部屋でまったり過ごす温活は冷え改善には逆効果なので注意が必要。
暖かい環境で体を休めるとミトコンドリアは弱って行くばかりで、エネルギー効率が下がり低体温に向かっていってしまいます。

ミトコンドリアはエネルギー（ATP）を作りだす他、細胞を代謝する役割も担っています。
新しい細胞を作ったり、今ある細胞を修復したりします。

ミトコンドリアは様々な細胞の代謝に関わっているのですが、見た目にわかりやすい変化のひとつに肌が綺麗になることが挙げられます。
ミトコンドリアが増えて代謝が活発になってきた証拠です。

またミトコンドリアはエネルギー（ATP）を作り出す時に、脂肪も燃料として使用してくれます。
これは解糖系のエネルギー産生にはない仕組みです。

ミトコンドリアが増えてミトコンドリア系ATP回路が活発になればなるほど、体も引き締まってくるというわけです。

ミトコンドリアが減ることで現れるわかりやすい症状の一つはけいれんです。
顔が不随意にピクピクするなど様々な箇所であらわれます。

ミトコンドリアの活動低下によるミトコンドリア病の初期症状で最も多いのがこのけいれんです。

またミトコンドリアは様々な細胞に存在するため、個々の細胞のはたらきにより様々な症状があらわれるといます。
けいれんの他に、疲れやすい、運動に支障をきたす、ものが見えにくい、音が聞こえにくいなどその症状は様々です。

特にミトコンドリアが多く存在しエネルギーを必要とする卵子や骨格筋（赤筋）、心筋、脳神経細胞などにあらわれやすいといいます。