2人目不妊はなぜ起こるのか?その原因と対策について
記事監修(学術部分のみ)岩橋晶子 医師
2人目不妊や3人目不妊。
これまでは妊娠できたのに、どうしても授からない。
なぜ2人目不妊や3人目不妊がおこるのか、その原因と対策をご紹介します。
性交渉の減少
産後の性交再開は、身体の回復状況も考えながら出産から6〜8週間後から行われているといわれていますが、近年はその割合が減少しています。
同様に、日本の性生活の実態について、夫婦間で40%〜60%がセックスレスになっていることが報告されています。
原因としては男女ともに第1子の育児や仕事の忙しさによって性交渉の回数が減少しているようです。それによって単純に妊娠のチャンスが減少していることが考えられます。
女性側の問題
女性側の問題として、まず加齢が挙げられます。
- 卵子の老化による質の低下
これが原因で1人目の時よりも受精しにくく・着床して育ちにくくなってしまうのです。
こちらのグラフを見ると、年齢が上がるにつれて出生率は下がっていくのがわかりますね。
日本産科婦人科学会ARTデータブック2020年引用
https://www.jsog.or.jp/activity/art/2020data_202208.pdf
以下のグラフはART(体外受精)の年齢別妊娠・生産・流産率です。
こちらも明らかに加齢によって妊娠率は低下しています。
日本産科婦人科学会ARTデータブック2020年引用
https://www.jsog.or.jp/activity/art/2020data_202208.pdf
男性側の問題
また不妊症は、女性だけでなく男性側にも原因になる可能性があります。
WHOの統計では不妊症の48%は男性が関与していることが分かっています。
その大きな要因は加齢などによる造精機能の低下にあります。
- 造精機能障害(数や運動率や奇形率の問題)
まとめ
お互いに第1子の妊娠・出産時とは身体の状態や生活環境が違うことを認識しておくことが大切です。
- 第1子を35歳以上で出産した(高齢出産の定義)
- 第1子を不妊治療で妊娠した
- 第1子の妊娠まで時間がかかった
このような場合は「2人目不妊かも」と気になったら早めに不妊治療に対応している医療機関を受診することをおすすめします。
参考URL:
木場公園クリニック
https://kiba-park.jp/infertility/second/
産婦人科オンラインジャーナル
https://journal.obstetrics.jp/2022/01/26/cs_scar_synd/
日本産科婦人科学会ARTデータブック2020年
https://www.jsog.or.jp/activity/art/2020data_202208.pdf
京野アートクリニック
https://ivf-kyono.jp/know/mensfactor/
プライベートケアクリニック東京
https://pcct.jp/blog/2021/02/05/the-engine-of-sperm-is-mitochondria/